恋情デスペラード

最近kindleを手に入れて、前から読みたかった漫画をアホほど買ってしまいました。ワンクリックでモノが買えて即利用できる全能感ってヤバイですね。多重債務者ってこうやって生まれるのかな。

その大量に購入してしまった漫画の中に良いなぁと思ったのがいっぱいあったので、他人に勧めたい欲をここで発散します。傷付いちゃうから「今更それ勧めんのかよ、ダセぇな」とか思わないでね…。できたらこういうの続けていきたいな。今回が第1回め。

 1回目はアントンシク先生の『恋情デスペラード』です!現在4巻まで出てます。

 

内容はと言うと、時代劇と西部劇とファンタジーとスチームパンクとラブコメをごちゃまぜにしたような漫画です。たぶんこれで合ってるはず。作者が好きなものを詰め込み過ぎて読者が置いてけぼりを食らう作品は割と多いですが、これが意外とちゃんとまとまってるし、作品として完成してるんです。

作品の雰囲気をほんとに一言で言うなら「鳥山明の一枚絵」が一番近い気がします。単純に見ててワクワクします。それと劇中の効果音が全部英語です。RUMBLEとかTHUMPとか。そういうところのセンスも鳥山作品っぽい(何かを評する時に違う作品を持ってくるのはナンセンスだなと自分でも思ってはいるんですが、何卒ご容赦を…)。

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なにより画力がすごい。 特にアクションシーンの出来とメカの描き込みが素人目から見ても素晴らしい。

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ストーリーはと言うと、日本一の夫を探して旅をする女の子、紋子が主人公の物語です。読み始めはなんだか嫌な目的だなあと思ったんですが、キャラクターの魅力と魅せ方で意外と嫌味なくスラスラ読める。むしろ紋子の性格が粋で、ちゃんと主人公然としていてカッコいい。主人公が男だったら読者によってはただの軽薄なキャラになってたと思うし、主人公を女の子にしたのは良采配なんじゃないかと思う。 話の構成は一話完結に近く、紋子が毎話毎話旅先でゲストとなるイケメンと出逢って惚れてチャンバラ込みの一悶着、が基本です。ですが、おっきい展開の伏線もきっちり張っていて今後にも期待できます。

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この主人公が旅先でまぁー惚れる惚れる。1巻につきだいたい4人に惚れます。

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 各話メインのイケメンキャラも敵キャラも使い捨てとは思えないくらいデザインが凝ってるし、キャラも立ってる。特に紋子の服装、持ち物のデザインが滅茶苦茶カッコいい。各話間のページにある設定画もオタクの大好物だと思います。

 

 好きなシーンがあって、一巻の最後の方に紋子が死んじゃいます。まぁお察しの通り、これでこの漫画が終わるわけでも男塾の田沢みたいに翌週当然のように登場するわけでもありません。

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弔いのためにこの回のゲストイケメンがキスします。

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生き返ります。便利ですね。

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ギャグっぽいのにこの辺が妙にアツい。恋っていう根源的で最大の感情を唯一のエンジンにするキャラクター紋子が普通に魅力的だと思いました。自分を殺しに来た敵に向けて言ったこのセリフが最高にカッコいい。僕の人生でコレ言う機会ないだろうなぁ…。

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あと、個人的に良いなぁと思ったのが

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『おきゃん・きゃん』

 

ではでは、今回はこの辺で。続けられたらいいなぁ。